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忘れられない恋、ありますか?~初めての彼女~④

 彼女との付き合いが1年たった頃、チームのコーチが諸事情で辞めることとなり、新しく迎えられたコーチは大学生でした。

 

 

 その補佐として2人の大学生もチームに合流しました。私はコーチも補佐の2人も嫌いではありませんでしたが、嫌な予感がしていました。なぜなら、私のチームは高校生と中学生で編成されていたからです。若いコーチ陣。チームメイトは私の予感通り浮ついていました。

 

 

 ある日のことです。チームメイトがO市に遊びに行ったとき、彼女と補佐のK氏に会ったと聞きました。私は胸が締め付けられる思いでした。私は彼女から何も聞いてないし、以前ほど頻繁ではありませんでしたが関係も続いていたからです。私は悩みましたが、彼女に事実関係を確かめることはやめました。

 


 彼女からの連絡はなくなりました。それでも私が彼女を想う気持ちは変わりませんでした。

 

 

 その年の夏の合宿で最悪の夜を迎えました。彼女と同室だった私は就寝時間になっても部屋に戻らない彼女に腹を立てていました。年下のチームメイトに示しがつかないと。

 

 

 部屋にトイレがなかったので、私は部屋を出てトイレへ向かいました。するとロビーの隅から話し声が聞こえてきました。彼女の声でした。私は声のする方へ向かい、彼女とK氏が一緒にいるのを確認し、「消灯時間過ぎているんだけど!みんなに示しがつかないよ!」とだけ言い、トイレで用を足して部屋に戻りました。その後すぐ、彼女は部屋に戻ってきて自分の布団に潜り込みました。

 


 翌日、私は普段通りに練習に打ち込みました。練習が終わって、一旦部屋に戻ったとき、たまたま彼女と2人きりになりました。「月花、ごめんね。」彼女はそう繰り返しました。私は「もう、いいよ!」と返すことしかできませんでした。

 

 

 彼女のごめんねは、K氏のことを好きになったから別れての意味なのか、就寝時間を守らず無責任な行動をとってごめんねだったのか、わかりませんでしたが、後者であることを私はただ祈っていました。