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忘れられない恋、ありますか?~初めての彼女~②

 私の発言が響いたのかどうかはわかりませんが、その大会期間中、彼女は私のそばにずっといてくれました。本当に嬉しかったです。

  

 

 大会が終わり、数日たった頃、彼女から電話がありました。

 

 

 まだ、固定電話の時代です。実は私の所属していたチームの監督が彼女の父親だったので、監督に連絡があったそうです。私が都道府県選抜に選ばれたと。それをわざわざ彼女は電話で知らせてくれたのです。しかも、電話はそれだけではなく、色々な話をして長電話になってしまいました。楽しくて、嬉しくて、胸が高鳴ったのを覚えています。

 

 

 それから練習の日は一緒にいて、毎日のように電話がかかってくるようになりました。お互いに「好き」という言葉は使いませんでしたが、確実に私たちは想い合っていました。ある日、彼女と電話で話していて、彼女が「腕時計を新しくしたいから買い物に付き合って。」と言われました。私は二つ返事でOKしました。初デートです・・・。

 

 

 彼女との初デート!駅で待ち合わせをして、街へ向かいました。私は精一杯カッコつけて服装、髪形を決めました。彼女はポロシャツにジーンズとラフな格好でしたが、サッカーをするときには縛っている髪を下ろしていてシャンプーの甘い香りを漂わせていました。私はよりトキメキました。
  

 

 色々なお店を回りましたが、彼女の気に入る腕時計は見つかりませんでした。それでも彼女は気にしていないようでした。「私と出かけたかっただけかもしれない。」そう思いました。パスタ屋さんでランチ。緊張して正直味を覚えていません。でも、シーフード系のパスタを食べたことだけは覚えています。

 

 

 ランチの後は街の中心にある公園で散歩をしました。何を話していても嬉しくて楽しくて、仕方なかったです。夕方になって帰路につきました。

 

 

 私たちは徒歩圏内に住んでいたので、同じバス停で降りました。彼女が家まで送ると言って、私の家の前まで来てくれました。私は彼女ともっと一緒にいたくて、「いや、私が○○ちゃんを送る。」と言って、彼女の家まで行きました。バイバイしようとしたとき、彼女に「もう少し一緒にいたい。だから遠回りして月花の家まで送らせて。」と言われました。もうキュンキュンしちゃて、ゆっくり送ってもらって帰りました。

 

 

 彼女の去り際、私は「また、こんなことあるかな?」と聞いてみました。彼女は「そうだね。あるかもね。」と微笑むのでした。

 

       LGBT couples with rainbow symbolic, flat cartoon vector illustration isolated.